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2012年12月17日月曜日

MB-5Chopper Mad Bull

ホットロッドカスタムショーのレポートもそこそこに(一眼レフ不調で写真を撮らなかった為)
今回はMB-5の詳細を紹介
それなりのこだわりを持って造ったので長くなりそうですが・・・

今回久しぶりにミニで造ったのは、もちろん有名なFUNNYさんに
感化された事もあるけどやっぱり前年のルネッサチョッパーが
改造少年らしくないって言う反応だったから。
自分的には「カッチリ乗るバイク造れるよ」って意味で良しとしてたけど
SHOW BIKEじゃなかったみたいなんで・・・

じゃあ、やったろみたいな感じでベース選びが始まったわけです。
かねてから2ストでやりたかったことも相まって79年のホンダMB-5をチョイス
自分が79年生まれってのもあったしそれで勝負って感じで。

ちなみに玉数が少なくベース探しから難航・・
写真データが何処へ行ったか・・・ベース・・・
webから拾った画像で、ホイール違うけど。


何とかゲットしてプロジェクトが始まった。

今回のマシンのショーネームは「MadBull」狂気的な雄牛という意味で
2スト、ボアアップにより65cc&ビックキャブ、スプロケット変更により
加速重視のセッティングから決定した。



当初のデザイン画
全体の雰囲気はDIDDER
キーワードは宇宙、ドラッグレース(DIGGER)、を考えていた。

しかしFunnyの石黒氏や、RadJalopy浜野氏のカブをブログで見て、「素材の特徴を活かす事」
という切り口に感銘を受け、そっちの土俵で行こうと決めた。

すぐさまシルエットを考え直し考えを改めデザイン変更。
コンセプトはそのままに
コンパクトかつベースの特徴つまりアイデンティティーを活かすを追加した。





MB-5はコムスターホイールやXボーンフレームが最大の特徴
それを踏まえて自分のイメージを具現化しようと・・

ちなみにMadBullのショーネーム
お気づきの方もいるかと存じ上げますが頭文字をとるとMB。
つまりそのままって事でw

で、とりあえずリヤはリジット決定だったのでフレームカット。
Xボーンフレームは幅広だった為それぞれのパイプを25,4mm内側に。
に伴いネックチューブを50mmつめたわけです。
後から書きますがフロント周りの加工に必要だったので・・・
結局Xボーンの部分をまるっきり造ったわけですねw


MBの特徴を活かせたはず


治具に載せてリジット化。
この辺は以前ブログで紹介しているので軽く流します。


もともとのホイールベースを変えない事に徹底した。


でここからは未公開画像を織り交ぜて詳細を

まず、フロントフォーク
誰でもわかると思うけどCD90のフロントフォーク
しかし手間がかかっとります。
ロワードするにあたってフォーク内にカラーを入れるとどうしても底付きする・・
ならばということで
インナーチューブを50mmカットし、切った口を旋盤で片側の外径を削り、もう一方の内径を削り
芯が狂わんように接合、インナーチューブ自体を短くしてスプリングも変更。
しかしイメージまでロワードできなかったのでカラー50mmを入れ都合100mmのロワードに成功
ストロークもしっかりする短いフォークの完成です。


それに伴い、ステム縦の幅とフォークのアウターチューブのバランスが狂ったので
さっき書いたネックチューブを50mmカットステムの縦幅を50mmつめたわけで、
合わせてフォークカバーもCD90だけど全てが短くなってたわけです。

次はヘッドライト。ビンテージの極小ライトに見せかけた普通の車用のバックランプ
ビンテージのトサカだけカットしてライトは天地逆さ付け。

ハンドルも逃げを造り製作。スロットルはインナースロットに変更。


ポジションをバックステップに予定していたからハンドルを前に出したっかたので
ポストはドックボーンみたいな感じで、それをトップブリッジの下に取り付けた。


ステム自体の高さをフラットにする為にアルミでトップブリッジ製作。

フロント周りのもう一つの見所?はCD90のフォークなのにディスクってとこ
もともとMBのコムスターで行きったから、避けては通れん加工。


ベース入手時のディスクは純正じゃなかったし、当然CD90フォーク幅には入りそうもない・・
じゃ造ろう。

オフセット0mmで造ってスぺーサーで位置を出す方向で。
ここで登場の非常勤で行ってるNATSカスタマイズ科の先輩先生Y崎氏に
NCフライスでビンテージ風のディスク造ってとお願い。

Y氏「じゃあ、図面CADで」って・・・
俺「まじっすか・・・」ってなやり取りの果てに


出来上がり。当初クランプでキャリパーをとめる計画だったけど
クリアランスが無さ過ぎで溶接にした。


ちなみにスぺーサーもY崎先生にお願いして、フィン付みたいなデザインに。


けしてスプロケはさんでるわけじゃない。
見えるか見えないかのとこのオサレ。
ハンドルにブレーキレバーは付けたくなかったから
フットで前後を動かす構造に・・
ブレーキはずしてすっきりは簡単だけどやっぱ怖いし、
機能性に欠けるのは負けた気するからこうした・・



ロッドの調整でどっちが先に効くかを調整できるような構造。

フロントタイヤはビンテージのEAGLE HST 18-3.25
写真は広角レンズなんで変やけど・・


リヤはおなじくEAGLE HST 18-3.50
実はリヤに関してはチューブレス化しております。
幸いコムスターがチューブレスにしやすかったのと、届いたタイヤ見たら
チューブレスって書いてあったから・・・
頑張ってはかせましたww


もとのブラックもレーシーだったけどやっぱりSHOWなんで初めての
メッキ塗装・・これまたカスタマイズ科の同期卒でもあるT山先生に
「時間ないからやって」っとお手伝いを申請。


メーターギヤは・・・デジタルにすると言いつつ資金不足で購入できず。
くしくもSHOWの時斜め前のFatechさんのブースで販売??展示?してた、モトガジェット。


幻に終わったわけではないので次のSHOW
ちなみにJOINTSにもって行こうかと考えているので自費が捻出出来ればつける予定。

アクスルシャフトのカラーも造ったよ・・・

続いてチャンバー
社外のダサいのから


とりまわし変更。
納得いかずやり直し


2本目で何とか納得のシルエット


エンジンの形に添わした形


上から見たらリジット化したフレームにユニゾン。


メッキに出したらこんな感じ。ちなみにガードはSHOW前日に思い出して
造りましたww


ステップとの関係性からチャンバーに一部逃げを造った。
キックアームもフレームに添わした。
今回唯一造らなっかったステップ、この形状じゃなきゃ足が滑る。
ビンテージのレプリカかと・・・機能的な形状を求めた結果の決定。
ブレーキアーム周辺はポジッションやら単体のデザインやら結構苦労した部分。


左側はクラッチ、スーサイドね。あっそう、ステップは唯一のつるしだけど、
ドリルドだけはやったんやった!
こっちも結構バランスと位置の決定に苦労した。


クラッチワイヤーはフレームの中を通してここから。
チェーンテンショナーもセット。

シフトはハンドチェンジにしたからリンクを造ってカッチリした節度感
前方へ伸びるロッドの角度の為に複雑になったリンク。


フレームに添わすためにリンクが複雑になってしもた。
ミッションからのロッドだけターンバックルにした。


シフタ―は6mmぐらいの鉄板から切り出し、削り、メッキ。
ブレーキペダルやらクラッチペダルもおんなじやり方ね。
シフトノブはCarカスタムの大御所ART OF WARKの鈴木氏に
むかーし教えてもらった方法で。

アクリルを切り出し、接着し、ひたすらサンダーで削る。
荒削り出来たら旋盤とベルトサンダーでアクリル粉まみれで3時間。
ペーパーでひたすら削って完成。
今回は色の組み合わせに難航した。

お次はエンジン、65ccにボアアップの後
耐熱塗装。これは近所のグローバルデザインに
持ち込んで塗っていただきました。

http://www.gd-paint.net/


キャブはミクニの24パイ。
ファンネルはアルミでシンプルな感じに。


タコメータ-のギヤは外して蓋を溶接。

続いてタンクこれも大変でした。
改造少年としては毎年のレベルアップを目標にしているわけで
今回はFRP製のタンクに挑戦したのです。
FRP自体は非常勤講師で学生に車のカスタムを教えている都合で扱いには
慣れているわけですがは難しかったです。
普段使う不飽和ポリエステルより、
耐薬品性や硬度に優れている、いわゆる樹脂タンクに使われているものを選択し
原型作りから。型どり、製品の流れで。


これは製品を上下で合わせ樹脂で接着後です。


このマシンのポイントのオイルタンク、2ストオイルね。
ガソリンタンクと一体、しかしマテリアルを変える。これをテーマに造った。
分割のラインが斜めになるように、なおかつ全体のシルエットを左右対称に。
複雑すぎました・・





塗り分けしただけと思われたらシャクなんで・・
キャップはMOONのやつを旋盤で滑らかに加工し直した。

そしてシートマウントの為のタンク上部のモールをアルミで成形。
造り直すこと4回。なかなか納得のいくラインとタンクとの空間が出なかった。

でシートはいつもどおり。ベースとウレタン成形を済ませ、これまたカスタマイズ科のE刺先生に
レザーを縫っていただきました。
思い起こせば初めてE刺先生に縫ってもらったシートは2ストのKX65のChopper。
あれから毎年やってもらってる・・・彼もカスタマイズ科同期の卒業生であり、現同僚。
多くの人の協力あって・・・ありがたい。


若干落書きが目立ちますが、こんな状態のものが
ってタグに名前出とるしwww




毎年要求がレベルアップしてすいません。江刺先生・・・次も頼むでww

テール小ぶりのものを製作。


フェンダーは見る人が観れば一発でばれるけどCD90のフロント。
しかし、ただ使うわけではございません。
センターで約10mmつめてナローに。
フェンダーステーはステンの無垢をシンプルに添わして製作。


フレーム側はボルトが見えない様にプレーンな形で裏で固定。
そうそう外装類も固定のボルトを全て隠しました。
各部のモールディング必要な要素だったのでやりました。

結局そういった細かいとこの仕上げや造りが
最終的にいきてくるんだよね、きっと・・・だから凝った。

今回は構成部品ほぼすべてに何らかの加工やワンオフで造ったりしたから大変だったのは事実。
センタースタンドは小ぶりで展示を考えてリヤタイヤと地面のクリアランスを意識した。
純正っぽく足を引っ掛けるところの玉は、車のボールジョイントのベアリングの玉ww


スプロケットはNCフライスでワンオフ。レーシーな感じに。


これが塗装に入る前段階のフレーム


サフェ



外装はやっぱりイメージがあるんで自分でやらなきゃってことで。


キャンディーのゴールドベース。
タンク、フェンダー柄を入れながら、フレームの塗装も含めて5時間で終わらした。
人間、切羽詰まるとすごい力が出るww


アルミのポリッシュはまだできてない状態だけど軽く乗せたりした感じ。


イメージはやっぱりコンセプトでもある宇宙な感じ。
センターのシートモールで隠れる部分に思想。

こうして造った各部を組み上げるとこういうバランスになりました。


好き嫌いは人それぞれ。
貴重なバイクをって人もいる・・・


なんだかんだ言う人はたいてい物造りを真剣にやった事無い人たち。
カスタムを楽しいと勘違いしてる人たち・・・

こだわって、真剣に、馬鹿みたいに悩んで一つずつ造りあげる苦痛。
造っては壊し納得するシルエットを模索する行為。
はたから見たらほんまに狂ってる様に見えるらしい。
でも自分が存在してるって実感できる。
存在意義。
ただそれのみで鉄を削りアルミをたたき油まみれで造る。生み出す。
カスタムってそういうもんやと思う・・・



ってな感じでこだわりを持って真剣に物造りした詳細。
長きにわたり拝見頂いた方ありがとうございます。














また妄想の日々。次はどんなん造ろう・・
考えるだけで震えてくるわ、なんでかね。

MB-5 MadBullの詳細でした。
















































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